【SAP】ロールのメニュー設定解説①

本ページでは、そもそもメニューとは何かといった初歩的な内容から、SAP上でどのようにメニュー設定を行うかといった実務的な内容まで解説します。

メニューの概要説明

そもそもメニューとは何か

SAPログイン後に表示される、初期画面メニューツリーの表示形式をUser ID毎に制御することができ、これをメニューと呼んでいます。

メニューでは、ファルダを階層構造で定義し、フォルダ内にトランザクションコードを登録することが出来ます。
これによりユーザーは特定のトランザクションコードを知らなくとも、フォルダ階層を遡ることで利用したい機能にアクセスすることが出来ます。

メニューの必要性

SAPの利用ユーザーは毎日、SAP上の何かしらの機能を使用して定常業務を行いますが、全てのユーザーがSAPに詳しい訳ではないため、トランザクションコードを入力して直接機能にアクセス出来る人は限られます。

メニューではフォルダ階層を辿ることで、使用したい機能にアクセスすることが出来るためSAPの習熟度が低いユーザーでも定常業務を行うことが出来ます。

メニューを適切に設定することによって、ユーザーの日々の業務効率化に繋がるためSAPにおいてメニューは非常に重要な役割を持っています。

メニューの設定イメージ

ユーザーごとに利用する機能は異なり、不要な機能が画面に表示されると利便性が低下します。
そのため一般的にはメニューを職種に応じて設定することが多いです。

SAP メニュー
使いずらいメニュー例
SAP メニュー
職種ごとにメニューを作成した例

SAPのメニュー設定コンセプト

メニューの設定構成

SAPでは、単一ロール(単体ロール)もしくは集合ロールに対してメニュー設定を行い、ロールをUser IDに割り当てることによってUser IDにメニュー設定を反映させます。

ロールに対して必ずしもメニュー設定をする必要はないため、1:0 or 1:1と記載しています。

単一ロール(単体ロール)、集合ロールについて詳しく知りたい方は以下を参照ください。

【SAP】権限の全体概要解説【SAP】権限の全体概要解説

メニューの構成例

上述しましたが、ロール毎に個別のメニュー設定をすることができ、そのロールを割り当てたUser IDに対してメニュー設定が機能します。

※ロールに対して、必ずしもメニューを設定する必要はなく、プロジェクトによってはメニュー用の単一ロールを作成するケースもあります。
また、使用するロールはプロジェクトに依存します。(単一ロールだけ使用するケースや集合ロールと単一ロールを併せて使用するケース等)

構成例①:User IDに単一ロールでメニューを割り当てるケース

SAP メニュー

構成例②:User IDに集合ロールでメニューを割り当てるケース

集合ロールの場合はメニューの設定が単一ロールに比べて少し複雑となります。

集合ロールにメニュー設定をする場合は、集合ロールに紐づいた単一ロールのメニュー設定を集合ロールにマージする形で設定する必要があります。

マージして集合ロールにメニュー設定をした場合は、親階層のフォルダ名は単一ロール名称が自動で提案されます。

集合ロールにメニュー設定をしなくとも単一ロールにメニュー設定がされていれば、メニュー設定はUser IDに反映されます。そのため必ずしも集合ロールにメニュー設定をする必要はありません。

SAP メニュー

ロールのメニュー設定手順

実際のメニュー設定手順については以下を参照してください。

【SAP】ロールのメニュー設定解説②【SAP】ロールのメニュー設定解説②

メニュー関連テーブル

メニュー関連テーブルについては以下を参照。

【SAP】権限テーブル一覧【SAP】権限テーブル一覧

メニュー設定に関するTips

  • 単一ロール作成時、SAPが標準で用意しているメニューツリーをそのままメニュー設定としてロールに割り当てることが可能。
  • 単一ロールと集合ロールどちらにもメニューを設定可能。集合ロールには個別にトランザクションコードのメニューを割り当てることが出来ないため、メニューを設定する場合は、複合ロールに紐づく単一ロールのメニューをマージして複合ロールにメニュー設定する必要があります。
  • 複数のロールにメニューを設定しUserに複数ロール割り当てた場合、ロール名の昇順でそれぞれのメニュー設定が反映されます。
  • SAPのTransaction codeだけではなく、Fiori やweb URL等様々なものをメニューに追加することが可能。(クリックすることでブラウザが立ち上がりwebページが表示される)

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